藝苑千禧

art garden millennium

『熱血同行』完走!(42話~最終58話)

以下、ネタバレしておりますので、ご注意ください。…と書いて、ドラマの最後までの感想を書こうと思っていたんですが、気が進まない。どう書いたらいいのかなぁ…と思っているうちに、書くのが嫌になってしまいました(おい)。書きたくないのよ…あまりにも…ねぇ。(以下自粛。観た人はわかるでしょう)
なので、最終回に至るまでのネタバレはしないことにしました。
レビューを書く都合上、何もネタバレしないわけにはいかないのですが、大して重要ではないと判断したもの以外は極力隠してあります。どこが重要か重要じゃないかは私の独断なのですが(汗)。
観てない人は全編Youtubeにありますので、ぜひご覧ください。ちゃんと優酷(YOUKU)が出しているオフィシャル動画ですから大丈夫です。
ズータオ(黄子韜)がカッコよすぎて眼福なので、それ見るだけでもきっと元は取れます。

前回、「格闘技大会の行方と、麻薬捜査の行方、革命軍との休戦交渉の行方、中国そのものの行方…と、あらゆる行方が気になる展開となるはず」と書きました。
それらがどうなったかざっと触れますと、格闘技大会は崇利明優勝で幕を閉じました。麻薬捜査も成功し、コリリンの有毒性が立証され、イギリスの極悪製薬会社を追い出すことに成功しました。革命軍との関係や中国の行方は史実のとおり。皇帝は退位し、清朝は滅亡。「朝廷のボディガード」である艷勢番もお役御免となり、解散。それぞれが各々の道を歩んでゆくこととなりました。

物語はそれから3年後へ、さらにそのまた8年後へ、と続きます。

史実と照らし合わせると、
1912年:皇帝が退位(清朝滅亡)
→3年後=1915年:護国戦争
→8年後=1924年:北京政変
…となります。
このへんはその後も10年以上軍閥割拠の時代。
大きく分けて北洋軍閥と南方各県の独立革命軍との戦いという構図ですね。そして1922年に孫文の北伐が始まる…という流れです。(このあたりの歴史は複雑で、もう一度勉強しなおさないとなぁ…とひしひしと感じました)

 

とりあえず前回までと同じように、登場人物一人一人の様相を見ていきましょうかね。
ただ、時系列も書く内容のチョイスもバラバラです(ネタバレ防止措置)。なんとなーく雰囲気を感じとってください。

 

崇利明(チョン・リーミン)/ジェームズ@黄子韜(ファン・ズータオ)

最終盤の崇利明のスタイルは見事なツーブロックであります!
顎のあたりがちょっとふっくらしたのは「あれから3年後」の姿だからでありましょうか。単にズータオがちょっと食べすぎちゃったせいでしょうか。

前回の続き、最終戦を残すのみだった格闘技大会ですが、無事優勝しました!

凄まじい闘いでしたよ。押さえつけられた体勢を逆転するのに、自ら肩を脱臼させてすり抜ける(そしてすぐに自力で関節を入れる)という金カムの白石みたいな技を使っての勝利です。
当然、優勝となれば気分が盛り上がって…
↓↓こういうことになります↓↓

ユチュにプロポーズです!!やったねユチュ!!

跪いて結婚指輪を差し出すタイプのごくスタンダードなプロポーズ。

陰から見ている艷勢番のお仲間も拍手喝采、やいのやいのの大騒ぎです。

皇帝が退位し、お役御免になった艷勢番は北京に戻り、そのまま解散。
そして3年の月日が経ちました…で、出てくるのが、冒頭のツーブロックふくよか崇利明です。
それぞれの人生を歩んでいたかつての艷勢番の仲間が3年ぶりに集合します。
集合したのには理由があります。同窓会でない事だけは確かです。

 

阿易/易新天(アイー/イー・シンティエン)@易烊千璽(イー・ヤンチェンシー)

3年後の阿易は戦場の人です。しかもかなりの苦戦を強いられています。

塹壕の中を走り回っている姿に、ヒヤヒヤさせられる。周り中でいとも簡単に兵士たちが撃たれていきます。
暗号通信傍受に従事する阿易。

常に行動を共にする先輩、周覚も相変わらずです。

どう見ても文人型の彼が激戦地で指揮を執っているので、ものすごく心許ない感じです。(そのせいとはいわないが、めっちゃ劣勢だし)

この戦いは1915年の護国戦争です。

護国戦争とは?を、ざっと説明しておきますと…
1915年の夏ごろから袁世凱の帝制運動がはじまり(清朝皇帝を引きずり降ろして滅亡させた後釜に自分が皇帝とになって新しく王朝を作ろうとした)、それに反発する孫文率いる中華革命党や旧国民党が手を結び「護国軍」として雲南で蜂起。北洋軍閥軍(袁世凱の軍)と戦うために四川へ進軍。この護国軍×北洋軍閥軍の闘いが護国戦争。1916年春に袁世凱の帝制が取消しとなるまで続きます。
阿易と周覚はもちろん護国軍の兵士です。

ところで。
戦争の3年前(つまり前回の続き。1912年)、因縁の楊真との母親争奪戦に終止符が打たれました。(ストーリーに直結するわけでもないのでここはネタバレします)。
二人のマザコン男子が母を取り合う様子は異様でありました。

楊真の母恋し物語は切実で、「ああ、彼がこんな風になってしまったのも愛情に飢えていたからなのだ…気の毒だわ…」と思ったりも。でも、この後、楊真はマジで虫唾が走るほど嫌なキャラになってゆくので、この時の温かな同情は、しまいにはマイナス100℃まで急冷されます。

 

母を取り合いもみ合っているうちに、誤発砲で母を撃ってしまう二人。

「娘(ニャー)!」

「娘(ニャー)!」

…と、ニャーニャー叫びあう二人の息子たち。「娘(ニャー)」=「ママ」の意です。
楊真に「あなたも私の息子」と言いながら、いまわの際に阿易に「あなたこそ私の本当の息子…」とダメ押しをしてから息を引き取るニャー
この時の絶望が楊真を狂わせたんじゃないでしょうかね。

 

瓦格納(ワグナー)@王瑞昌(ワン・ルイチャン)

艷勢番解散から3年後。ワグナーは晴児と結婚し、お医者さんになっておりました。
晴児のお腹には赤ちゃんが!大きなお腹に語りかけながら、嬉しそうなワグナー。この後すぐに生まれます。男の子です。

 

可顔辛(ケヤンシン)@劉源(リュウ・ユエン)

艷勢番解散から3年後。ケヤンシンはヤク中で、借金に苦しむ世捨て人となっておりました。
借金しては阿片にふけり、金貸しに追いかけられてはボコられています。
時々ワグナーの家に行ってお金を無心。優しいワグナーは𠮟りつけながらも最後にはお金を渡してしまうのですが、それもすぐに阿片に消えるというダメンズぶり。崇利明に盛大に喝を入れられて、どうにか離脱することができました。

 

司三(スーサン)@李俊濠(リー・ジュンハオ)

艷勢番解散から3年後。スーサンはお得意のカメラ技術を生かし、報道新聞記者になっておりました。

四川のとある町で、駐在する北洋軍の取材に行ったとき、偶然、行方不明だった楊真を見つけます。楊真はなんと、袁世凱の軍隊に入っておりました。3年間、楊真を探し続けていた崇利明にそのことを伝えます。それが、かつての艷勢番が再び集合することにつながった、というわけ。

 

瘋狗(フォンガオ)@王子騰(ワン・ジータン)

艷勢番解散から3年後。ファンガオは武器商人になっておりました。この人は逞しいから、乱世でもうまいこと生きていけそうなんですよね。特に変わりはない感じです。

 

楊真(ヤン・ツェン)@呉俊余(ウー・ジュンユー)

でもってこの問題児ですよ。ニャーニャー騒動から3年後。阿易の敵対側となる北洋軍に所属する軍人になっていました。しかもどう取り入ったのか、幹部クラスです。
なんと、その昔、北京で崇利明が贔屓にしていた上林仙館の花魁だった仙児(シェンアー)@郭暁婷(グオ・シャオティン)が妻となっておりました。

しかしそこには幸せな家庭などなく、彼女は泣き暮らす毎日です。仙児の体は痣だらけ。楊真による激しいDVに遭っているのでした。

楊真、いろいろと強烈すぎて、見ているとマジで怒りで震えてくるのよ。全世界から嫌われるために存在しているような男。今後この俳優さん見るたびに楊真思い出して嫌な気持ちになりそうなんだけど、どうしましょう(汗)。それって演技は素晴らしかったってことなんですけどね。俳優としては立派なことなんだけど…これは随分勇気の要るオファーだったと思うわ。あまりにも演じた役がハマりすぎてて、イメージが沁み込んじゃった気がするもん。役者根性だね。凄いわ。
演じる呉俊余(ウー・ジュンユー)

歌手もやってる。どれどれ…と、Youtubeを見たものの、歌っている姿がどうしても楊真にしか見えない!(汗)。楊真の濃すぎる存在感に圧倒されちゃう。困った。

 

花九卿/太子(ファージュウチン)@ 寧心(ニン・シン)

なぜか常にトラブルに巻き込まれてるヒト。すったもんだの挙げ句、崇利明に命を助けられ、青幇から足を洗って新たな旅立ちへと向かってゆきます。旅立ちの場面ではすっかり夢見る乙女の様相になっておりました!トランクまでお花模様です。

男装をしていたのは青幇組織の次期組長として(女だけど男のように)育てられていたのでした。ようやくジェンダー不明のナゾが解けた。単純な話だったね。ベルばらのオスカルみたいなパターン。
太子は崇利明と並ぶと美男美女のいい雰囲気。(崇利明には紫禁城がよく似合うなぁ)

これを目にしたら、やっぱりユチュの心は穏やかでないよね。
でもかつて崇利明は太子に「君はすごくイイ女だけど、俺の好みとは違う。手を出したりはしないから安心しろよ」と言ってました。崇利明はずっと、ユチュだけが大好きなんですよ。
良かったね、ユチュ!

 

******

さて!お待ちかね阿易のファッションチェックです!
今回はほぼ軍服でした。私服はちょこっと。まず私服から。

ノーカラーシャツの二枚重ね&ブラックハンチングのシンプルコーデ。こんなオジサンの下着みたいなヘンリーネック、二枚も重ねて着るかしら…
隣の崇利明のゴージャスな装いと比べると富豪の家に働きに来ている丁稚の小僧さんみたいです。

ジャケットコートにネクタイ

このスタイルの変形パターンが多かったですね。

たとえばこれ。

マフラー&ハンチング付き

こちらはジャケットをニットの柄モノに変えて、ベストを着用したパターン。

シャツの襟が丸襟で可愛いです。

 

別のジャケットコート&サーモンカラーのマフラー&ハンチング。ハンチングは革製になりました。

全体図はこんな感じ。

皮の手袋。見えないけれど、ロングブーツを履いています。

でっかいフラップが付いたポケットのやたら多いジャケット。ウエストをベルトでキュッと絞って着ています。
どこかで見たことあるなぁ…で、思い出した。

これって川島芳子が着てたヤツだわ!

これです。ほぼ同じ!あんなところにベルトする意味があるのだろうか?この時代ならではのスタイリングなのかしら。
ちなみに阿易の佇んでいる場所は川島芳子因縁の紫禁城です。愛新覚羅の一族が全員追い出された後の。
ユチュは愛新覚羅の家の出ですから、芳子とは親戚ですね。

 

お次は軍服
今回、阿易は3種類の軍服を着ています。歴史の流れとともに軍隊の管轄が変わってゆくので。
まず最初はこちら。

辛亥革命の最初期、四川暴動の頃の革命派武漢軍の軍服です。(千璽の長い指が堪能できるシーン。好きだ!)
帽章はこちら。

 

続いて、1915年の護国戦争の時の護国軍の軍服です。

帽章はこちら。

五族協和を表す5色の星なんですが、これって相手側の北軍閥軍も同じ帽章使ってるんですよね…。軍服の色が青(護国軍)と黄土色(北洋軍)で違っているのでぱっと見でわかるんですけど。

最後はこちら。

チラッと一度出てくるだけの、中華民国革命軍の軍服です。

帽章はこちら。

この軍服に関して調べていて見つけたのがこの図鑑の解説なんですが…
あれ?…えっとー…これ、阿易じゃん?(真ん中のモデルの人)

軍装図鑑の素材として使われておるのか?!とよーく見てみたら違う…それにしてもよく似てる。現実と物語がシンクロして妙な感覚だわ。

 

最後に、阿易のキャラクタービジュアルを。


見る前は「長いなぁ…最後まで見られるだろうか?」なんて思っていたのですが、見始めたらハマり、最後に近づくにつれて終わってしまうのが惜しく、「まだ彼らといたい!その後を見せてくれ!」という気持ちになりました。
見ているうちに、それが常態となって、登場人物たちへの思い入れや親しみが累積し、離れ難くなってしまいました。この感覚は長丁場の中国ドラマならではですね。どっぷり入り込める醍醐味がある。日常から逃避したい人なんかには凄く向いてるんじゃないでしょうか。
入り込みすぎて、なかなか日常に戻ってこられない…って感覚もたまにあるけれど!

 

幾つか動画を貼っておきます。

阿易を中心にした予告編

www.youtube.com

 

千璽のロケ地からのインタビュー特集

袁世凱のことや、北洋軍閥などに関して学校の先生に聞いたりして勉強してる、と話しています。優等生!

www.youtube.com

 

和やかな撮影風景

www.youtube.com


29話までの感想はこちら

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41話までの感想はこちら

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